【七五三ガイド】第4話:ご祈祷はいくら?初穂料とは?


七五三のご祈祷を受けるにあたって気になるのがお参りの方法や初穂料の金額です。初穂料とはご祈祷をしてもらう神社に納めるお礼のこと。いくらくらい包めばいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。ここで七五三のご祈祷を受けるときに覚えておきたいお金に関するマナーについて、川越八幡宮・権禰宜の岸野さまにズバリ確認してきました!

 

 

 icon-instagram  神社へのお礼ののし袋は「初穂料」「玉串料」とする

神社に納めるご祈祷のお礼は「初穂料」「玉串料」などと言いますよね。のし袋に入れて納める場合は初穂料と玉串料、どちらにすればいいの?と悩んでしまう人もいるようです。

岸野さま:「七五三に限らず初穂料、玉串料という呼び方をしていただいていいですね。他のご祈願お宮詣だとか、自動車のお祓いだとか、厄年とかみんなこういうのは初穂料、玉串料で大丈夫です。両方とも神様に捧げるという意味なんですね。で初穂というのはその年に最初に取れたお米の事をいうんですね。また玉串というのは、神様にお参りするとき、お祈りをするときに榊という植物の小枝を納めるところからきています」

榊(さかき)ですか?

岸野さま:「榊の小枝をまきまして麻や和紙でできた紙垂(しで)と呼ばれるものをそれを垂らして、それを神様に捧げるます。それを玉串と呼んでいるんです。初穂も玉串も神事に使う、あるいは神様にお供えするというものなのでご祈願の場合、どちらを使っていただいてもよろしいかと思います。用途といえば、平たく言えば代わりということでしょうか。本来であれば、その年に最初にとれたお米の稲穂をまず神様にお供えしていた。ですが今では初穂の代わりに、お金を納めていただいているので初穂料、玉串料と呼んでいるわけなんです」

木へんに神と書いて榊(さかき)と読むのも、こんなところに由来があるのでしょうか。ちなみに神道で葬儀を行うときの御香典だけは初穂料ではなく「玉串料」でなければならないのだそうです。

 

  気になる初穂料の相場は5000円から

ご祈祷の申し込みを受け付けてくれる社務所で支払うようになっています。では気になる金額はどのくらいから納めればいいのでしょうか。気持ちを包む、といいますが、具体的な金額も気になるところ。一般的な相場も含めてお伺いしたいと思います。

岸野さま:「基本的にはご祈祷なので、それぞれのお気持ちということになりますが、八幡宮では5千円からという風に申し上げております。一般的には5千円から1万円くらいが多いと思います。これについては別に制限はないんですけど、ご本人がお持ちだからもっとお包みになる方もいらっしゃいますね。

私が前に奉職していた大きな神社ではお気持ちとして5万円、10万円包む方もいらっしゃいました。もちろんあくまでお気持ちなので、いくらであってもいいんです。私たちはそれをお預かりしてお供えするわけです。関東でも川越近辺ではそうでもありませんが、茨城あたりだと七五三のお祝いも、ホテルの一室借りて結婚式並に行うところもある。そうした地域ではまた、お包みになる金額もまた違ってきますね」

初穂料の金額は地域によっても差があるということなのでしょうか。また、神社によって異なる場合もあるそうので、心配な方は事前に調べておくか、問い合わせて「七五三のご祈祷をお願いする場合の初穂料はおいくらからでしょうか」と確認しておくのもいいでしょう。

 

初穂料はあくまで祈願を受ける人の気持ちによるもの。厳密な金額が決められているわけではありませんが、相場は5000円からという神社が多いようです。地域によって異なる場合もあるので、場合によってはご主人や奥様のご両親とも相談する必要があるかもしれませんね。