武運勝運、安産祈願、そして恋もかなう?川越八幡宮に行ってみませんか?


当社スマイルポッドがある川越市の有名な神社といえば川越八幡宮です。今回、七五三についていろいろなことを権禰宜(ごんねぎ)の岸野克己さまにお話を伺ってきましたが、今回この川越八幡宮についての歴史や由緒についてのお話をまとめてみました。川越がご近所の方もそうでない方も必見です!

 

 

YE1_2209

icon-instagram  源頼朝が必勝祈願を行った地

川越神社としては地元では健脚祈願などで有名です。まずは神社の歴史などについて詳しいお話をお聞かせ願えませんか?

 岸野さま:「川越八幡宮は15年後2030年には創建1000年を迎えます。川越のお社(おやしろ)の中でも古社(こしゃ)のうちの一つですね。古いお社と書いて、古社(こしゃ)と呼びます。」

それだけ伝統があるということでしょうか。

岸野さま:「そうですね。川越という地名を社名にいただいたのはここしかなくて、川越のお社の中でも非常に伝統があって古くから崇敬されてきたと言えるのではないかと思います」

創建されたのはどんないきさつがあったのでしょうか?

岸野さま:「甲斐守であった源頼朝が八幡宮様が武の神様ということで、神様をお招きしてお奉りして戦勝祈願をした。それがこの神社のいわれなんです。関東の八幡宮の中でもかなり古い方に入ると思います。全国の八幡宮の大元は草八という八幡宮ですね。大分県に鎮座している神社で、ここは全国の八幡宮の総本社です。
そのあと、そこからいわゆるたくさん広まっていったんですけど、京都に石に清水と書いて石清水(いわしみず)八幡宮という神社ができて、こちらも大変素晴らしい古いお社ですが、さらにそこから全国に広がっていったと言われています」

 そのころの歴史について少し調べてみたところ、源頼信はこの地で戦勝祈願を行ったのち三年にわたって鎮圧できなかった戦を平定。そのご神威に深く感謝し創建したのがこの川越八幡宮なのだそうです。

岸野さま:「全国の神社が八万社近くある中で、八幡宮と名の付く神社は二万社くらいなんです。八幡宮の総本社となる大分県宇佐市の宇佐神宮は古代のもっと古くて、そこから枝分かれして広まっていったのが今、全国にある八幡宮なんです。でも川越八幡宮は源頼信が先勝祈願をしたときに、直接、親神である草八幡様をお招きしてお祀りをした、いわば直系なんです」

枝分かれしたのではなく、直接、神様をお招きした…。それだけ由緒があるということなんでしょうね。 

岸野さま:「そうですね。現在、現在この八幡宮のお社はこちら東の方を向いてますけど、昔はこれが西側を向いてたんですよ。西側が何を指していたかというと、草八幡宮の方角、本社の方を向いていたわけです」

なぜ向きが変わったんでしょうか。今とは真逆向いていたということですか?

岸野さま:「そうです。今では川越街道の方を向いていますが、これは江戸時代、参勤交代があった時代に街道をお守りいただきたい、交通安全という意味でこちらを向いていただいたわけなんです。川越城主のお願いがあったんでしょうね。そうしたわけで川越街道の方に向かってお奉りされるようになったんです。ですから今の表参道は当初は裏参道だった。そして今の裏参道が、表参道だったんですよ」

 それはすごい歴史ですね。神社が反対を向いてしまうとは…。これは地元、川越に住んでいる方でも知らない方が多いのではないでしょうか。

岸野さま:「川越城主が参勤交代する。江戸城に登城するために使っているだけではなく、川越街道は交通の要所なわけです。川越舟運って、船もありますけれど、基本的に陸上の道のメインに使っていたのはこの川越街道ですから。その交通を往来する人たちを守ってくださいという意味もあったのでしょう」

  

 YE1_2194

  箱根駅伝の有名大学やバルセロナ五輪・銀メダリストも必勝祈願に訪れる!

八幡宮は武運勝運の神様として知られています。現代では勝負ごと、とくにスポーツの必勝祈願に訪れる参拝客も多いのだそうです。参拝客の中には有名な方もいるのでしょうか。

 岸野さま:「そうですね。マラソン関係とか、東洋大学の方が来られますよ」

えっ?東洋大学といえば、駅伝の常勝校のひとつですよね。特にここ数年は連覇を狙うような強さです。

岸野さま:「はい。こちらの神社にお参りされました、次の年の正月の箱根駅伝で初優勝されたんです。それ以来、東洋大学の皆さん方はこちらのお守りを持って走るんですよ。皆さんそれぞれ、お持ちになって走っていらっしゃいますね」

それはすごいですね!箱根路を制した山の神と・榊原選手も来たのでしょうか。これは駅伝・マラソンファンにとってはたまらない魅力と言えるかもしれません。

 

その他にも川越八幡宮にはバルセロナオリンピック・マラソン銀メダリストの森下広一選手も来られたそう。実は森下選手のシューズが奉納されているんです。これもマラソンファンには必見ですよね。

岸野さま:「はい。実はね、その時に彼図々しく、優勝したときのシューズをご奉納いただけないかとお願いしたんです。そうしたら、その時のシューズもあるんだけども汚れてしまって、それでは申し訳ないとおっしゃって、職人さんお願いして、同じものを作ってくださって、平成25年、おととしにそれをご奉納いただいたんですね。一足しかないシューズになります。本当に貴重なものをいただきました」

なんと銀メダリストのシューズまで!近年、マラソンブームが起きていますが、全国からランナーの皆さんに健脚祈願ということで、是非とも集まってほしいですね。実際に勝利をおさめた選手たちの空気や感度に触れながら、足腰を鍛えて本番に臨んでいただくのがいいかもしれませんね。

 

 

 

 

YE1_2222

  恋がかなう神社としても有名な川越八幡宮

文武勝運、スポーツの必勝祈願などの参拝客が多い川越八幡宮ですが、最近はその他の御祈願で訪れる女性の方も多いのだそうですね。

岸野さま:「そうです。縁むすびのご神木もあるんですよ。ご神木の年代としては割と新しいんですけども、現在の天皇陛下がお生まれになった昭和8年の12月23日に陛下のご誕生を記念して地元の青年会でオス、メスの銀杏を1本ずつ植えたんです。

これが成長していくうちに完全にひとつにになって夫婦銀杏と呼ばれるようになりました。完全に1本になっているんですよ。銀杏が一つになって夫婦になったというところから縁結びの木としておまつりしています」

もともと2本だった木が寄り添うように成長して1本になる…。なんだか運命を感じるお話ですね。現在は毎月第1、第3日曜日16時から予約制で良縁祈願祭も実施しているのだとか。恋に悩む皆さん、川越八幡宮に参拝して、恋の願いを叶えてみませんか?もちろん良縁を探している方にもおすすめです。

 

 

YE0_8321

  安産祈願をする方にも大人気

もうひとつ、女性の参拝客が増えているという理由が安産祈願だそう。こちらも夫婦銀杏に由来があるようです。

岸野さま:「夫婦銀杏の裏側、ご社殿に近い側の2本が1本になったところからちょうど、白い突起が出ているんです。これは気根(きこん)といって、根の一部が空気に触れる部分に出たものなんですが、これが夫婦の銀杏から生まれたお子さんだということで、安産・子育て・子授かりの神木としてもおまつりしているんです。
ですから今は安産祈願に来られる方が大変多いですね。安産祈願では是非、夫婦銀杏に触れていただいて、その手を腰のところに当ててお祈りしてください」

インタビューさせていただいた当社のスタッフもしっかり夫婦銀杏に触れて、御祈願してきました!

 

YE0_8313

  一番新しい神様・ぐち聞き様も

また川越八幡宮には新しい神様として、一度に十人の人の訴えを聞き分けたという聖徳太子のお姿をした「ぐち聞き様」と呼ばれる神様が祀られ、テレビでも紹介されています。

岸野さま:「そうですね。川越八幡宮で一番、新しい神様です。やはり自分の内面打ち明けるということもあるので、少し奥の方の目立たないところにあります。前に椅子がありますんで、その前に座って、お賽銭をあげて、いろんなことを話す方もいらっしゃいますね。話すだけでもいいと思うんです。なかなか悩みごとというのは人に言えないものですからね」

川越八幡宮はあまり大きな神社ではありませんが、こうした神様をおまつりするのも人がたくさんいるようなところでは難しいですよね。

岸野さま:「そうですね。お話しする、言葉にするだけでも救いになりますから、是非親しんでいただきたいと思います」

 

 

YE0_8293

(今日の神社のあり方と私たちの暮らしについて考える)

昔は子供たちが神社で遊ぶ光景がよく見られました。スマイルポッドの中には神社で缶蹴り、サッカーや虫とりをしていたというスタッフも。最近は、そんな姿もほとんど見かけなくなりましたね。

岸野さま:「そうですよね。それも憂えるべき材料ではありますよね。子供の数が少なくなって、外で遊ぶことがなくなってきている。本当に、これから大変かなぁって思っています」

日本の社会全体が、少子化という大きな問題に側面していますよね。神社としてもお宮参りやお子様の行事が減っていく分、神社と関わる機会が減ってくるとも言えるのでしょうか。

岸野さま:「親しみを持つ機会というのが減ってくということは、これから大きな問題になると思います。でも神社に親しむということは大きなプラスにもなるのではないでしょうか。

川越八幡宮の場合、ここに神社があるということをご存知なくて、皆さん驚かれる方もいますね。川越から少しはずれているからでしょうか。是非お参りをしていただいて神様との縁をつないで頂くということで考えて頂きたいですね」

欲張りな考えかもしれませんが、いろいろなことをお願いできる神社ですからね。お話を伺って、是非とも皆さんに知って欲しいと思いました。

岸野さま:「そうですね。来ていただくのが一番です」

 

 

川越市にある神社の中でも古くから崇敬されてきた、由緒ある神社・川越八幡宮。権禰宜の岸野さまのお話を伺って、地元の神社・氏神様としてもっと親しんでいきたいと感じました。
実際、神社の清々しい空気にふれると心が落ち着き、パワースポットのような効果も得られそうな気がしてきます。皆さんも、今度のお休みに川越八幡宮にお参りしてみませんか?